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デュアルスポーツ現地実走調査

2010年4月3〜4日

香川県 小豆島


2010 第17回DS現地実走調査レポートです。
DSと言ってもニンテンドーではありません。あっ、皆さんご存知ですよね(汗・・・

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今年も春が目覚める季節の4月の3〜4日に小豆島を訪れました。
今年は今までになく桜の開花予想が早かったのですが3月の下旬から寒波再来「寒の戻り」があり、小豆島の桜は八分咲きといったところでした。
天候は両日とも晴れ!ただし気温は少し低めでしたが全コース回る頃には少々汗ばみましたよ。

今回の調査のテーマは「何としても新ルート開拓」を使命に島を訪れたのであります。
まずは小豆島の地形図を見直し、今までのルートに問題なく繋がる道を探すところから始まりました。
いくつかの候補地を実際に現地で確認です。地図上の道は現地ではトンデモない急坂であったり既に大自然に返ってしまったりとなかなか上手くはいかないもの。
ましてや100台近くのオフバイクが走れる条件はなかなか見つからないものです。
そうです、これまでのコースは過去16回という歴史で吟味された究極のルートとも言えます。

そんな中、目星を付けていた所は昨年太陽コースで過去とは違う逆回りで使用した長〜い上りの林道の終点付近です。

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バイクを止め、ノコギリ&鉈で重装備した調査隊は、ちょっとずつ徒歩で、既に自然に返りつつある道であっただろうと思われるルートを進みます。
まだ草木が芽吹き始める前とはいえ、常緑樹や笹などで何度もルートを見失いかけた。
そんな時、先鋒を進んでいた HARi 隊員から「繋がったどー!」と無線機から第一報が入る。
「おおっ!こんな所に出るのか」と目からウロコ状態。とにかく苦労が報われた瞬間でありました。
ここは今回の新ルートに加えます。ただしすでに廃道状態であり、勾配こそ緩いですが轍も深くかなりの薮コギ状態なので上級者ルートとします。

また、昨年登場しました「超上級コース」も今回使います。前回実際に走行された方はお解りでしょうが、決して単独では進入しないで下さい。必ず2人以上のパートナーを見つけて進行して下さい。フロントブレーキをかけると後輪が浮くぐらいの激下りですから。

初級者にも新ルート
ここはオリーブコースの最後になる蛙子池から銚子渓ドライブインに到るルートが加わります。緩い下り勾配ですが10〜20センチぐらいの倒木が多数ありますよ。
出口はドライブインの真ん前です。トイレもありますので飲み物でも買って休憩しましょう。

今回は新ルートが加わります。ですが今までのルートも全て使用します。それに伴い走破時間が若干ですが伸びると思います。時間と飲料水は余裕を持って走行しましょう。
また、先日来の「春の嵐」で倒木や轍、そして崩壊した崖などががかなり増えていますので十分な心構えと体力を持って走行しましょう。ほんと簡単ではありませんから。小豆島の自然をナメないで!!


今回の調査ではさらに走破出来ると思われるルートも発見しました。ただし地元との交渉や確実性を得る為に次回以降の登場となります。期待してね。

そんな調査中での出来事。

その1
地形図を頼りに探索していると道に迷い行き止まりの集落に出た。引き返そうとUターンして少し戻ると1台の軽自動車に出会った。
軽自動車でもいっぱいの道幅なのでゆっくりとすれ違い会釈をする。60代と思われる御婦人である。目が合ったのをきっかけにこの集落の事を聞く事にした。

「すみません、この先の道の事を伺いたいのですが」
「あら、あなた達どこから来たの?」

DSの事を話すと

「はい、知ってますよ。いつも春になると沢山のオートバイがこの島を走るわね。えっ?この先の道?あるけどおばさんが小学生の時通学に使ってたけどもう通れないでしょうね」
「いえいえ、そんな道を探しているのですが・・・」
「あらあら、モノ好きね。そんな事よりも私の家に寄ってってお茶でも飲んで行きなさいよ」
「いっ、いいえ。まだこの先調べたい所もあるので・・・」
・・・

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「ぢゃ、いいものがあるわ」
車をごそごそして出て来たモノは

「これね、昨日作ったの。夏みかんの砂糖漬け。おばさんの自信作なの。食べて」
「は、はい。頂きます」
うっ、旨い!
「もっと食べて」
「はい・・・でも無くなりますよ」
「いいのいいの、誰かに食べてもらいたくて作ったのだから」
「はい、遠慮なく頂きます」

「あっ、そうだ。次に来るときは連絡してね。かんころそばでも食べてってね」

名刺を頂いた。
こんなに怪しさ満開のオッサンのバイク乗りにである。単に道で出会っただけなのに。
ほんと、小豆島の方達はなんてフレンドリーなんだろう。なんで私達をよそ者扱いしないのだろう。こんなにバイクライダーに理解があるのだろう・・・

本当にありがたいことである。
こんなに素晴らしくモーターサイクルに理解のある地域は日本中にそう多くはないと思います。
そして私達はこの小豆島アイランドに感謝してそして思いっきり楽しもうではありませんか。
小豆島の皆さん。今年もよろしくお願いします。

その2は開催報告レポートにつづく

今回はなんと素晴らしいゲストライダーが参加してくれます(予定)

2010JNCC#11 吉川和宏氏
ご存知関西を代表するエンデューロライダーの彼はレースとはまた違った一面からこのDSを斬ってもらいます。オフロードバイクでの走る爽快さ、操る楽しみなどをウエルカムパーティで語ってもらいます。
オフバイクの事ならなんでもOK!どしどし質問して困らせましょう。


そしてそして、土曜日の夕刻はウエルカムパーティとして豪華賞品抽選会とスタッフの演奏による一発芸大会も行います。腕、喉に自信が無くてもOK!
参加者皆さんで盛り上がりましょう。
土曜日は早めに帰着してゆっくりと小豆島の夜を楽しみましょう。



最後にいつもの重要注意事項です。

必ず守っていただき、いつまでもこの小豆島でデュアルスポーツが開催出来ますように願います。

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上級コースはより以上に、深い轍と崩壊した法面、そして大きな浮き石ガレ場、2メートルからの薮コギ、直径20cmぐらいの倒木丸太越えなどなど決して優しくはなっていません。
したがって、初級者の方は絶対に上級コースには入らないで下さい。 進入してしまうと後退も途中退場も出来ません。そして決して単独での行動はしないで下さい。何人かのグループでの移動をお願いします。また、一人参加の方もどなたかと一緒にお願いします。そこはデュアルスポーツの精神でお互いに助け合いながら進んで下さい。
また、初級からステップUPした方も必ず上級者及び上級コース経験者の伴走またはアドバイスを受けながら走行して下さい。
今回もコースの難易度UPに伴い参加者全員に1リットル以上の飲料水携行を義務付けます。出発前に受付で確認チェックを行います。
最後にバックマーカーとしてオフィシャルが走行します。それ以降はコースクローズになります。また何かしらのトラブルで途中棄権される方はオフィシャル又は大会本部まで必ず連絡を入れて下さい。
勝手に帰られますといつまでも捜索隊が探す事になります。
また指定されたコース以外は絶対に走行しないで下さい。もしもの時の対応が出来ません。


コースは全て公道を使用します。どんな山奥の道であろうとも地元の生活の道であるため必ず対向車が存在します。地元車優先!そして一部には私有地も含まれますので民家の近くは必ず徐行です。
また、コースレイアウトの都合で上級と初級のコースが対面するところがあります。必ずキープレフトを守って下さい。
そして、コースマーカーを見落とさずにゆっくり確認しながら、それこそ小豆島の大自然を十分に堪能しながら進んで下さい。
参加者のルールとマナーがこれからの継続開催への鍵となることをお願いします。

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文・写真 奥村善武
写真 福山