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2016 MAXXISカップ 第1戦 レポート

開催:2016年2月28日

会場:奈良県 ウッズモータースポーツランド下市

  

 2015年より始まりましたマキシスカップは2年目になりました。
タイムアタックとクロスカントリーとの複合成績という今までにない競技形式で始まり全国各地でその話題は持ち切りです。なんてですね。
今年度も全3戦で行います。会場は第2戦が長野県長和の森で開催です。初めての関東圏進出です。不安と期待でいっぱいなんです。
さてさて今年の2年目の初戦は昨年と同じウッズ下市モーターランドにて開催です。この前後に各地でのレースが重なり今回は若干少なめの35台のエントリー台数でスタートとなりました。
コースレイアウトはタイムトライアルは純粋のモトクロスコースです。そしてクロスカントリーは前回とは打って変わっての逆回り。難易度はより難しくなったように思います。そこんとこの設定はこのマキシスカップの専任者でありますけんけん藤岡に語ってもらいましょう。

あ、どうも。オフィスアクションのけんけんです。マキシスカップでは、レースディレクターをさせていただいてます。
2年目となりましたマキシスカップですが、今年も開幕戦は、ここウッズ下市さん。
絶妙な設定のモトクロスコースと、多彩なエンデューロコースを擁す、マキシスカップのためにあるようなコースです(笑)

今年のXCコースは、コースレイアウターの田中シゲジが「逆回りで」と最初から宣言していたので、その案を採用しましたが、整合性を取るのに難しい部分もありました。
とはいえ、昨年は使用を断念したショートカットヒルクライムや、ダンダンヒル、そして、名前は付けていなかったのですが、劇落ちの下り坂(レース中に「ゲキオチくん」と名付けました)など、
A/Bクラスはマキシスカップらしいピリッとしたコースにできたと思います。

Cクラスは、基本的に周回が難しくないコースとしましたが、それでもタイムを出そうとすれば、なかなかに難しいコースになったと思います。


当日は冬の後半の季節ではあるものの気温もさほど寒くなく天候も薄曇りのレースイベントとしては最高の部類に入るベストコンディションであります。
それでは今年のコンセプトやら目標などをけんけん藤岡に語ってもらいます。
ん〜、ここでコンセプトか(苦笑)

実は、マキシスカップのコース設定基準は、昨年のマキシスカップ第一回ウッズ下市大会で決まりました。
基本的にはMXスキルとEDスキルを問うレースなのですが、この二つのバランスを取るために、XCレースはアクションエンデューロに比べて、ややテクニカルに難易度を高くしました。
でも、テクニカルばかりだと、皆さんもストレスだろうということで、アケアケ区間を作ったりしたのですが、
結果としてそれが更に皆さんを苦しめることに(笑)
ただ、レースとしてはとても面白いものになったので、それ以後、このスタイルを踏襲することにしたのです。

やはりレースというのは、我々スタッフではなく、参加者の皆さんによって作られるものなんだなあと、
あらためて思ったりしたものです。

今年も、マキシスカップはこのスタイルでいきますが、関東圏内の方にも、このレースを知っていただきたいと長野県の長和の森で開催することにいたしました。
この長和の森は、コンパクトながらテクニカルなMXコースとウッズが豊富なEDコースで構成されていて、
とても楽しいコースですよ。

全国には、他にも楽しいコースが沢山あるので、いろいろな場所でマキシスカップを行い、
その内、SUGOで全国大会をやるのが目標です(笑)


レース展開の実況はMCおやじちゃんであります。
今年も“イイ感じの”雰囲気に包まれたマキシスカップ。タイムトライアルの駆け引きがワタクシは大好きです。

ヘルメットかぶったままスタンバイして、ライバルが戻ってくるタイムをチェックして、塗り替えられたら負けじと再びコースに出て行く、戻ったら「どう?どう?」と聞きながらタイムをチェック。納得いかなければまた出て行く。

そして意地になる・・・・・・(笑)

しかしですよ、ここで走りすぎると後のXCの体力に繋がってくるんですよね。これは駆け引きがたいへん。


Aクラスはマーシャル吉川が乱入。1分40秒を切れるかどうかがトップになるための鍵。下市コース管理者の#10平田・#9植田をもってしても切れない1分40秒の壁をまず破ったのはマーシャル吉川。1:38.860を12LAP目で叩き出す。もうひとり、タイムに納得のいかないのが#3足立。
コース上にバイクが少なくなるタイミングを見計らってアタックした10LAP目、1:37.889でトップに立つ。タイムを出した後、戻ってきたときのドヤ顔をみんなにお見せしたかった。

Bクラスは#62福森が1:49.939のトップタイム。3周目に出したタイムだが19周にわたってアタックを続けるも自己ベスト更新ならず。
いちばん省エネだったのが#64秋田。4LAPでアタックを終える。最終10位。

Cクラスでは#104山田が1:57.821でトップタイム。費やした周回は8LAP。ダブルエントリーをしていた選手なのでそのへんの調整もあったのでしょう。
一番少なかった選手で#105大浦の7LAP。逆にいちばん走りこんだのは12LAPの#106川口と#102龍山。たかだか1周2分。しかしこの5周、しっかりと響いてくる気がしてなりません。



さ、ひきつづいて午後からはクロスカントリーをお伝えしていきましょう。

ABクラスからのスタート。
最初に戻ってきたのは#1小田。タイムトライアルは厳しいよー、と話していましたがXCになるとやはり得意分野。このレースは小田が引っ張るかと思われたが2周目に戻ってきたのは前年
“無冠の”チャンピオン#3足立。そして#2鈴木、#10平田と続く。小田はどこかで引っかかってしまったのか大きく遅れ4番手に後退。トップから4分離されてしまう。
このA/Bクラスのコース、レイアウトがアクションエンデューロよりも難しく設定されており、一度引っかかると大きなロスになってしまう。上位陣は毎周回ごとに入れ替わるレース運びとなる。

3周目 鈴木→足立→小田→川口→土田
  平田が脱落、5分遅れの9位に。

4周目 足立→鈴木→小田→川口→福森
  足立がトップに。福森が土田をパス

5周目 足立→鈴木→小田→川口→平田
  福森が脱落、7位に後退。

6周目 小田→鈴木→足立→川口→福森
  平田マシントラブルで歩いて戻る。マシンはいちばん奥。ここでレースを終える。
  鈴木・足立ともに遅れてはいないが二人大幅に上回るペースで走る小田がトップに。

7周目 小田→足立→川口→鈴木→福森
  鈴木さらに遅れて4位に後退。

8周目 足立→小田→川口→福森→鈴木
  今度は小田が遅れ足立がトップに。

9周目 足立→小田→川口→鈴木→福森
  福森が大きく遅れる。

10周目 足立→小田→川口→鈴木→萩原
  さらに遅れた福森を萩原がパス。

11周目 足立→小田→川口→鈴木→萩原
  順位に変わりないが小田のタイムがずば抜けて速い。足立の6:55に対し小田は6:00。
  1分の差はあるが足立が食われるのは時間の問題か。

12周目 小田→足立→川口→鈴木→萩原
  小田、ついに5分台に突入(5:51)。萩原・鈴木は周回遅れに。
  ちなみに2番手足立のベストタイムは6:55。

13周目 小田→足立→川口→鈴木→萩原
  小田、足立に2分半の差をつける。速い。

14周目 小田→足立→川口→萩原→福森
  鈴木脱落。小田と同一周回は足立のみに。

15周目 小田→足立→川口
16周目 小田→足立
  終盤では唯一6分台で走った小田が圧倒的な速さで逃げ切りトップでチェッカー。

1周ごとにまとめるとこんな感じのレースとなりました。ハード系のレース経験の豊富な小田がXCを取った。

 

続いて行なわれたCクラス、全車一斉にスタート!
と、言いたいところだったが1台だけスタートできない選手が。
#105大浦、プラグカブってエンジンかからず。プラグを交換して再スタートするも周回遅れでのスタート。いやいや、なんかもってますね(笑)

 トップで戻ってきたのは桑原選手(今回欠席)とのバトルを心待ちにしていた#110村上。そのあとは山田・森勢・小谷と続きます。


A/Bクラスほどの難易度はなく、6分前後のタイムで戻ってきます。その中で頭ひとつ出たタイムを出しているのが#104森勢。序盤では4位と出遅れたものの周りよりすこし速いタイムで追い上げていき、3周目に2番手に浮上、トップ#110村上の背後に着き、4周目にトップを奪う。

トップに立った後はどんどん後続を引き離して最終的に3分以上の差をつけてゴール。2番手に下がった村上はその順位を守りきり、3番手山田も4位の小谷が周回遅れになったことでその順位をキープしたままチェッカーを受けた。




リザルトはこちらから
えっと、このレポートはダイマオーから先に書いていくのですが、なんだか今回は振り方が難しいですね(^_^;)

あらためて2016マキシスカップ開幕戦ウッズ下市に出場していただいた選手の皆さん、ありがとうございました。

昨年もレポートで触れましたが、マキシスカップの基本コンセプトは「チャレンジ」です。
0.1秒を争うMXコースのタイムトライアルもチャレンジだし、XCコースはちょっと勇気がいる場面があったり。
レースだから人との競り合いはあるんだけど、それよりも自分自身との闘いになることが多いですよね。

マキシスカップを通じていろいろなチャレンジをしてもらえれば、そしてどんどんスキルアップしてもらえれば、スタッフもとても嬉しいのです。

そういえば、今回のABC共通のヤッサントレイルは、昨年ほどではないけれど引っかかってイゴイゴする人が一定数いましたね。でも、前の周に失敗したら次の周にラインを変えてクリアしていくところなど、みなさんさすがですね。

そうそう、今大会からマキシスカップでは上級のAクラスから競技を始めるようにしました。
これは、ワダチとかないフレッシュな状態でコースにチャレンジしてもらいたいことと、Cクラスの皆さんは、A/Bクラスのライン取りやテクニックを観察できるだろうと考えたのですが、いかがだったでしょうか?

Aクラスといえば、今大会ようやく優勝することができた足立選手ですが、実は初代マキシスカップチャンピオンなんですよ(笑)
しかし、昨年はあと一歩のところで優勝が出来ず悔しい思いをしていました。
今大会は、まず得意のTTでは1位になり、全然自信がないと言っていたXCもバトルに次ぐバトルを繰り広げました。MX寄りのマシンセッティングで、よくあのダンダンヒルをクリアしたもんです。
さすが、チャンピオン(笑)

一方、足立選手と真逆のセッティングで挑んだ小田選手は、TTではフープスで底付きするマシンで4位のタイムを叩き出し、得意のXCでは、唯一ショートカットヒルクライムを駆使してスーパーラップ連発でした。
対照的な二人が同じフィールドで競えるのがマキシスカップならでは、ですね。
次の大会もマキシスカップらしい「チャレンジング」な大会にしますので、これからも宜しくお願いします。



2016年度も野望は盛りたくさんのマキシスカップです。
そして賞品提供はデイトナ社からモトレックス製品を全面バックアップして頂けます。
ほんとにこんなに競技内容にライダーサポートにデラックスなレースイベントは他にありません。
どうぞ2016年もマキシスカップをよろしくお願い致します。

次回は4/30土曜日。ゴールデンウイークの前半中日です。お友達や家族と共にこの爽やかな連休をマキシスカップでお楽しみ下さい。


尚、ライブレポートは臨場感を出すためにあえて丁寧語は使っていません。

写真:奥村善武・おやじちゃん
 文 藤岡建一、奥村善武、おやじちゃん